JCCケースカンファレンス~FJCCと共に考える~
JCCケースカンファレンス~FJCCと共に考える~
【東北チーム】
「胸痛を主訴に緊急入院した46歳女性」
渡邊 博之(秋田大学大学院医学系研究科 循環器内科学・呼吸器内科学)
高橋 潤 (東北大学大学院医学系研究科循環器内科学)
【東海チーム】
「8年前に大動脈弁置換術を受けている難治性全身浮腫の 74才女性」
井澤 英夫(藤田保健衛生大学 坂文種報徳會病院 循環器内科)
土肥 薫 (三重大学 循環器内科)
心臓病診療に限らず、臨床の醍醐味は苦労して診断にたどり着いたときの充実感と、治療がうまくいったときの達成感ではないでしょうか? 患者さんへの真摯な診療姿勢の積み重ねが、個々の医師の臨床能力向上のみならず、心臓病学全体の発展のためにもとても重要だと考えられます。また、結果として残念な転帰をたどってしまった場合にも、その過程をしっかりと検証することを疎かにはできません。本企画では、経験年数や専門分野・職種が異なる先生方に参加いただき、それぞれの方の知識や経験をもとにディスカッションすることによって、一人では思い至らないような臨床心臓病の奥の深さを理解し、よりレベルの高い臨床医になるための一助となることを期待しています。
今回は、東海チームと東北チームのFJCCの先生方が実際に経験された2症例の身体所見や臨床経過の解釈、検査の進め方、病態の理解、鑑別診断、治療の選択、その後の経過などに関して、各チーム4名の若手医師と共に十分にディスカッションします。いくつかの重要なポイントでは聴講の先生方にもディスカッションに参加していただく予定です。さらに基本知識を整理できるよう、各症例の最後にFJCCのエキスパートの先生にショートレクチャーをお願いしております。
臨床心臓病の診療・研究を目指す若手医師の教育は、日本心臓病学会の重要な活動の一つです。この方面の活動をFJCCが中心となり、JCCケースカンファレンスという形で、地方会的な活動への展開も含めて計画しています。多くの皆様にご参加をお願いしますとともに、臨床の醍醐味、ケースカンファレンスの面白さをFJCCの先生方と共有していただき、今後の本企画の展開を考えた上でのいろいろなご意見をいただければ幸いです。